おはようございます!
唐突ですが、皆さまにおかれましては
『雨漏り』の経験、ございますでしょうか?
私は、つい先日に経験してしまいました。
端的に申しますと、
「何年も掃除をしていなかった雨どいにゴミがたまり水が溢れ出し、
溢れた水が壁・柱を伝って、室内に垂れて来た」
のでございます。
私は、ネコを飼っておりまして、
そのネコは、私の布団の中に潜ってきて眠りますので、
雨漏りの事実に私はなかなか気づかず
(なんか、めちゃめちゃにヨダレたらしているなぁ)
くらいに、しばらく認識してしまっておりました。
で、「おかしい」と気づいたときには布団はかなり濡れ――私の体温もかなり冷えてしまっておりました。
不幸中の幸いともうしますか――
私は身体的には 『相当なレベルの頑健度』を有しておりますらしく、
特に体調を崩すことなども無かったように思えておりますのですが、
『これは、風邪をひいてもおかしくない』
とも、ものすごく強くも思いましたので。
「雨どいを掃除していない方が、プレイヤーさんの中にもしいらっしゃいましたら、是非ともチェック&お掃除、私強くオススメ申し上げます!」
ということお伝えいたしたく、本日の日誌の冒頭に、<雨漏りについて>書き記させていただきました次第です。
で。
夜半にそのような災難(というか、掃除不足による自業自得)を経験しました私の、先日の『錬電術師最終章』の製作進捗につきましては――
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【シナリオ・リライト・スクリプト】
そこそこ進み、一区切りをつけた。
この次の一区切りで、
“物語構成上の大きな区切り”がつくので、
そこから先は、
「一気呵成にひとまず書き」
「書いた後、脱力状態のときに補強取材をして」
「補強点をリライト時に修正していく」
という流れがいいかなぁ、と検討中。
【製作進行】
特には。
【その他】
ちょっと長期でかかわらせえていただいておりますことに、
大きな一区切りが付きそうなので、そちらもビシっと!
ベストを尽くし区切りつけたく思っております。
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――という感じとなりました。
私の感覚といたしましては、わりと悪くない感じに調子戻せてきておりますので!
本日はシナリオ集中で、一先ずは「書き進む」ことを最優先に、
「ただひたすらに書く」ことを、製作時間には行っていきたく考えております!
と、こちらも中断してしまっておりました、
「“シド・フィールドのシナリオ入門”の私的レジュメ作成」
の方、本日より再開させていただきまして、
第七講【ヴィジュアル・ダイナミクス -人物の外見や音響との相乗効果-】
の方に、取り組んでいきたく思います!
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【7:ヴィジュアル・ダイナミクス -人物の外見や音響との相乗効果-】
+ シナリオは(それが映画シナリオであれ、舞台シナリオであれ、ゲームシナリオであれ、マンガ原作であれ)
『映像で語られる(ことを前提とした)ストーリー』である。
故に、シナリオは「読む」だけではなく 「見る」ことが出来るものでなければならない。
+ 『映像でストーリーが語られる』 とは、具体的にはこういうこと。
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男が人を殺す。凍りついた無表情のまま帰り血を沢山浴びる。
→ 男は家に帰り、シャワーを浴びる。男の帰り血は洗い流される、その目からは涙も溢れだしてくる。
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この場合 「帰り血」という映像を、「シャワーを浴びて洗い流す」ことは、台詞も説明も何もなしでも、
“罪を洗い流そうとしている”ことを暗示している。
また、男の涙は同様(言語的な説明がなくても、)、男が殺人を後悔し、あるいは恐れ、あるいは悲しんでいることを暗示している。
+ また、『外見的な特徴』で、登場人物の性格や欲求を語らせることも、『映像で語られるストーリー』の一形態である。
→“いつも帽子を目深にかぶり、決して脱がない”男であれば 「心を開きそうにない」ということを暗示できる。
また、その男が特定の人物の前でだけ帽子を脱ぐのであれば 「その相手のことだけは信頼している」ということを暗示できる。
+ 『写真』を使えば、『映像に、過去のストーリーを語らせる』ことが出来る。
→ある男のアルバムを見る。と、その多くにおいて、幼児→少年と成長していく男は、彼の妹らしき少女とともに写真に映っている。
アルバムをめくっていくと、突然に、“全ての写真が乱暴に剥がされている”ページにぶち当たる。
そのページ以降、妹の写真は一枚もなくなり、男の写真からも笑顔が消えている。
・・・というような感じにやれば、“過去に、男の妹を、何か大きな不幸が襲ったらしい”ということが暗示できる。
+ 『映像にストーリーを語らせる』上で、最も重要なポイントは 【映像が語っているストーリーを、他人の言葉で語らない】こと。
「見せているものを、決して説明しない」ルール。
→帰り血をシャワーで洗い流しているシーンで。
「この男の名はジャック。彼は親友を今まさに殺害してしまった」というナレーションがかぶさったら、説明に負け、映像は死ぬ。
しかし、
「ドーソン……何故 俺を裏切ったんだ」
とか、そういう主人公の呟きであれば、映像の意味と方向性とは補強される。
また、ナレーションをかぶせるにしても、
「二週間続くニューヨークの雨は、今日もあがりそうにない」
とか、『直接に状況を説明しないナレーション』をかぶせるのなら、
「どういう意味?」かを受けては気にして、映像により集中してくれる(可能性がある)。
ナレーションでも台詞でも、効果的に機能すると思われるものを映像にかぶせるのは良いが、
『今 映像で見せているものを、言葉でもう一度説明することだけは、してはならない』
+ フラッシュバック (映像としてよみがえる記憶) は、写真等を使っている余裕がないときに使える、“映像による過去語り”の手段である。
うまく使えば強烈な印象として残るが、下手に使えば物語の流れを断ち切り、受け手を混乱させてしまう。
【演習問題 -性格の視覚的力学について考えなさい。あなたの物語で、どのような手法が使え、使えないかを考えなさい-】
(私が、本 公開学習で作成中のお話は、
http://hexaquarker.com/scenario_paradigm_renshuu4shou.pdf
http://hexaquarker.com/scenario_renshuu4_arasuji.txt 、
その登場人物は
http://hexaquarker.com/scenario_renshuu_5th.txt
です。
ですので、以下に そのお話の中で “使えそうな視覚表現”を考えてみます)
+「主人公は、“自主製作映画”を取っていたので、<その映画のフィルム>は非常に使えそう。
<自分たちで撮ったメイキング>や、<NGで「カット」のあとの楽しげな会話>などが混じっていると、
すごく雰囲気を出せ、またさまざまな暗示を果せそう」
+「また、主人公は今 TV局カメラマンなので、
『家庭で主人公の家族がTVを見ている』
『何の変哲の無いニュース映像で、主人公が突然不機嫌な顔になり、TVを消す』
『家族が、「またか」って感じに肩をすくめてためいきをつく』」
とかやれば、“主人公が、現状の自分の仕事に不満をもっている”“家族との冷えた温度”が、暗示できると思う」
+「外見や小道具立てに関する設定も、もちろんできると思う。
今回の例であげた、“目深に帽子をかぶっている”は、この主人公でも使えると思う」
+「アクションや、命の危険がある話しではないし、過去語りの映像手段もふんだんにあるので、
フラッシュバックは大げさになりすぎると思う。ので、使わない」
+「映像にナレーションをかぶせる(ボイスオーバー)は、無くても十分やれる気がするので使わない。
それが錯覚だったら使う」
・・・と、ひとまずはこんな方針を立ててみました。
で、明日は 各登場人物の 『性格や欲求を語る、外見的な特徴』を、キャラクターシートに付記していきたいと思います。
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『映像で語れることは映像で語る』
『映像で語っていることを、言葉では再説明しない』
というのは、ようするに、
『説明するな、描写しろ』
という(他の作劇術書でしばしば語られる)教えを、より具体化したものであるかと存じます。
これは、私、どちらかというと不得意ではなく、今後とも磨きかけていきたい点であるかと考えますので!
ひとまず明日、
「登場人物の性格を、どう映像に物語らせるか」
というアプローチから、コツコツ磨きをかけていきたく存じます!
と、いったあたりで本日の製作日誌、結ばせていただきたく存じます。
より良い錬電術師を完成させますために!
今日も一日、手と心と頭とを、出来うる限りに丁寧に懸命に動かして、成果物 ひとつひとつを積み重ねていきたく存じます!!