おはようございます!
というわけで、まずは 『錬電術師最終章』の、製作進捗につきご報告申し上げます。
先日の進捗は――
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【リライト・シナリオ】
書き終わり、打ち終わっていた部分の、
「吉里吉里上での確認とリライトと加筆」が完了。
また、新規部分も、少しだけ進む。
【製作進行】
上記にともなう、最低限必要なご連絡を。
【その他】
遅くとも20日くらいまでに、
「参加イベント情報」を確定・更新できるかと存じます。
また、それにともなうことになるかも、な準備を、
じわり水面下で。
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―― というものとなりました。
「膨らんではいる」
「しかし、着実に(当面の)ゴールへと近づいてもいる」
という進捗に、先日もなりましたような感じです。
歩みの質は落とさぬことと、
ゴールへと近づく速度を上げることとを両立させるべく、
引き続きまして 製作しつつ、改善できる点は改善に努めていきたくも存じます!
で。
その改善努力の一つでございます、(作劇術向上を志しての学習である)
シド・フィールド「シナリオ入門」の私的レジュメ作成。
本日は
【12:ミッドポイントで事件が起こる -それはストーリーの折り返し点- 】
を題材に、粛々と進めていきたく存じます。
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【12:ミッドポイントで事件が起こる -それはストーリーの折り返し点- 】
+ ミッド・ポイントの機能。
前項で学んだ通り、ミッドポイントは
1:ACT2・そして物語全体を 「前半と後半」とに分け
2:「何が、物語で本当に解決されるべき問題なのか」
(E.T.の場合は “E.T.は母星に帰れるか?”)を明らかにする
――という重要な役割を持つ。
それは、言い換えるのならば
『ミッドポイントまでは“物語が広がっていき”、ミッドポイント以降は“物語が収束していく”』
ということでもある。
+ また、アクト1で明らかにした
「誰が主人公で」
「何についての話で」
「どういう状況か」
のうちの 『何についての話かを思い出させる』 (≒セントラル・クエスチョンを再提示する)
のが、ミッド・ポイントの役割であるともいえる。
+ しかし、ミッド・ポイントは、第一、第二ターニングポイントのような、
『事態を明白かつ劇的にに大転換させる』という性質はもたない。
「ある女が殺される」 が、第一ターニングポイント、
「真犯人を名探偵が明らかにする」 が第二ターニングポイントの推理物なら、
『その事実を知れば、事件への視点を大きく変えることが出来る事実が、明らかになる』
(新視点からなら、事件の真相へたどり着くことが出来る。
しかし、辿りつく為には探偵・あるいは受け手の素晴らしい推理力が必要なので、
その“事実”がそこまで重要だとは、大多数の受け手にはその時点では気付けない)
・・・というイベントを、ミッドポイントに据え付けると物語は非常に機能しやすくなる。
+ さらに言い換えれば、
『第一、第二ターニングポイントは、“誰の目にでも解るよう、物語を展開させる”のが仕事』 で、
『ミッド・ポイントは “そうと気づかれぬようさりげなく、物語を緩やかに帰結へと向かわせるのが仕事”』 であるともいえる。
+ それゆえ(書き手にさえ)「自分の物語の正しいミッド・ポイント」はなかなかに定めづらい。
ミッドポイントを真に正しく設定する方法は
1:「仮のミッドポイント」を設定し、シナリオを書きあげる
2:シナリオ全体を読み返し 「仮のミッドポイント」が、ただしいものであったかどうか
(想定通りに機能しているかどうか) を評価する。 ただしければOK。
3: 想定通りに機能していない場合は
“その出来事を経ることにより、物語が収束へ向かい始める”場所をさがして、
そこをミッド・ポイントに据え、全体をリライトし、物語の構図をより明確にする
―― というものしか、(特に三幕構成に慣れないうちは) ないかもしれない。
+ ミッド・ポイントを経て、セントラル・クエスチョンは再提示され、
「解決へと流れを変え始めた」物語は、やがて全ての要素を一点に収束させ、
『劇的な解決の瞬間』を迎える。
この 『劇的な解決の瞬間』が第二ターニングポイントである。
(探偵ものなら、事件の真相が解り、真犯人が明らかになる。など)
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【演習問題】
以下のストーリーの構成を明らかにし、
Act1、第一ターニングポイント、Act2、ミッドポイント、第二ターニングポイント、Act3 にわけなさい。
ストーリー:
雑誌の取材でパリに来たアメリカ人ジャーナリストが、
文化省の高官として活躍している若いフランス人女性と出会う。
二人は恋に落ち、肉体関係を持つ。
取材が終わり、ジャーナリストはアメリカに帰らなければならない。
飛行機に乗る時、彼は きっと戻って来ることを誓う。
(私なりにやってみたもの)
http://hexaquarker.com/rensshuu_12.txt
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で。
私としては
「ミッドポイントを見つけること(=正しく機能させること)は、
“ハリウッドのプロの脚本家にでも、難しいこと”と知り、ホっとした」
「同時に、
『で、あるのなら(脚本を“修正”する)監督やらプロデューサーやらにとっては、
それはなお一層難しいことであろうから、その帰結として、
<話しの筋がハッキリしないハリウッド映画>
が出来てしまうのも、仕方の無いことなのだなぁ』
とも思った」
「ミッドポイント“だけ”を意識するのではなく、
全てのぜい肉をそぎ落とし、
<必要最低要素だけで、簡潔に構成>することが、
結局は、“ミッドポイントを正しく機能させる”
秘訣なのだなぁ、とも思った」
――というあたりの気付き、今日のレジュメ化を経て、得ましたように感じました。
『構成の重要性』。
今後、よりいっそうに意識して、また、自分の紡ぐ物語上に、その意識を活かしていくべく、頑張りたいと存じます!
と、本日のご報告は以上となります。
本日も、引き続きまして 怠ることなく丁寧にかつ迅速に、
手と心と頭とを精一杯に動かして、各種製作、ベストを尽くし 重ねていきたく存じます!!