2015年09月04日

青春18きっぷで埼玉から九州いってきました(2日目)

 昨日
http://hexaquarker.sblo.jp/article/162850687.html
の続きです。


 二日目の予定の旅程は、

*****


◇岩国
|  岩徳線(徳山行) 43.7km
|  05:02-06:21[79分]
|   ↓
◇櫛ヶ浜 [5分待ち]
|  山陽本線(下関行) 47.7km
|  06:26-07:15[49分]
|   ↓
◇新山口 ≪直通≫ [24分待ち]
|  山陽本線(下関行) 75.2km
|  07:39-08:46[67分]
|   ↓
◇下関 [3分待ち]
|  山陽本線(門司行) ↓
|  08:49-08:56[7分]
|   ↓
◇門司 [1分待ち]
|  鹿児島本線(小倉行) 5.5km 前・中・後
|  08:57-09:02[5分]
|   ↓
◇小倉(福岡) 3番線着・7番線発 [29分待ち]
|  鹿児島本線快速(荒尾行) 221.3km
|  09:31-11:54[143分]
|   ↓
◇大牟田 [4分待ち]
|  鹿児島本線(熊本行) ↓
|  11:58-12:47[49分]
|   ↓
◇熊本 1番線着・0A番線発 [13分待ち]
|  鹿児島本線(八代行) ↓
|  13:00-13:37[37分]
|   ↓
◇八代

<この間の行動等は、諸般の非常でヒミツです>

■八代
|  鹿児島本線(銀水行) 35.7km
|  19:50-20:28[38分]
|  740円
■熊本 6番線発
|  鹿児島本線(銀水行) 185.6km
|  20:32-21:24[52分]
|  3,670円
◇銀水 [11分待ち]
|  鹿児島本線(博多行) ↓
|  21:35-22:02[27分]
|   ↓
◇荒木(福岡) [10分待ち]
|  鹿児島本線(門司港行) ↓
|  22:12-00:53[161分]
|   ↓
■小倉(福岡) 8番線着
|   ↓
小倉宿泊
小倉ベイホテル第一

***

 というものでございました。


 で。
 岩国で一晩を過ごしましたわたくしは、
岩国駅1番ホームに入線してきた

gantokusenn.jpg

キハ47に乗り込みまして、
05:02発の岩徳線で、一路徳山を目指します。

……車両にあまりくわしくないわたくしが、
何故「キハ47」と名前を覚えましたかといいますと、
キハ47、「乗り心地がちょっと好みではない」車両だったからなのです!

別に、揺れるとかシートが固いとかではなくて、

deppari.jpg

――この、窓際の床を張っている、出っ張り。

これがあるため、窓際の席に座って車窓を眺めようとすると、
どうにも足元が落ち着かなくて困ってしまうのです!

(ボックスではなくロングシートにしてしまえば、
 このでっぱりは全然気にもならなくなりそうなのに・・・)

とか微妙にモヤった気分でいると
「ばさっ」と凄い音がします。

 窓の外をみると、森。
 窓のすぐ近くまで木の枝が飛び出してきておりますので、
「ああ、車体が葉っぱをこすったのか」とすぐ理解できます。

 山の中を抜けていくような列車だと、
夏の盛りなどにはままある現象か、とも思います。

 が、岩徳線、ひっきりなしにバサバサバサバサと枝葉をこすっていくのです。

(これはちょっと凄いなぁ)

と妙な感慨を覚えていると、車内アナウンスが入ります。

「先日の大雨のため、周防高森から櫛ケ浜までは徐行運転となります」

とのことです。
 
 慌てふためいて時刻表を確認すると、周防高森から櫛ケ浜までは9駅もあります。

 1駅間に1分遅延するとして、発生する遅延は8分です。

 乗り換え予定の櫛ケ浜発06:26に乗り損なうと、
次の櫛ケ浜発は――07:01発下関が09:02着。
 下関を09:05の列車は門司を通過し、09:19に小倉につきます。

 となれば、小倉で09:31発の荒尾行きに乗る――という当初予定への復帰ができますので、
そこは焦らないですみそうです。

 のですが、ここで「昨晩の大雨の影響で」というアナウンスが出ているのであれば、
この先向かう九州でも、昨晩の大雨の影響での遅延や運休などがあるかもしれません。

 そこでわたくし、タブレットなるものを引っ張りだし、
(本当は昨晩のうちに済ませておくべき)運行情報の確認などを、
おっとり刀で開始いたしました。

 すると――とんでもないことが判明したのです!!


 わたくし、今回、八代から先、
とある町の風景などを追加撮影してくることを、
旅の主要な目的のひとつと設定しておりました。

 八代から、そのとある町までを繋ぐ路線――
これは名前を明かすことができませんので、仮に
「ひみつ線」といたしますが、
その「ひみつ線」が、先にあった台風の影響で、

『運休。復旧未定。代行バスを走らせている』

という状況に陥ってしまっていたのです!!

 代行バスに乗る――という経験をわたくししたことがなかったので、
極めて不謹慎とは自覚しつつも、心のどこかは、
「珍しい経験ができそう」と感じてしまいはいたします。

 が、代行バスの時刻表を確認するに、
行きも帰りも代行バスを使ってしまうと、
これはまったく、残りの旅程をこなせなくなる――
こなすためには、九州鉄道記念館見学をまるまるオミットするしかなくなる――
ということになってしまいそうです。

 それはどうしても回避したいので、
必死であれこれ検索してると――

「八代の手前、新八代駅から宮崎空港までで、
目的地駅近くのインターチェンジを経由する、高速バスが走っている」

「そのインターチェンジから目的地駅までは、
 タクシーを使えば10分、1000円以下で移動できる」

――ということが明らかになりました。

 その高速バスは、朝九時から電話予約を受け付けているとのことなので、
09:19着09:31発の12分間があれば、余裕で電話予約を済ませられそうに思います。


 もちろん、ここでの遅延が著しく大きくなってしまえば
その計算も虚しい物へと代わるのですが――
結果としては、岩徳線は07:01発には間に合う範囲で、櫛ケ浜駅へついてくれました。

 ほっと一息で、通過していく貨物列車などぱしゃぱしゃとって、

kamotu.jpg

07:01発に乗り込みますと、そこから下関へも問題なく移動できました。


 下関からは、いよいよ関門海峡を渡って九州へと入ります。

「その瞬間を撮りたい!」

と思いましたわたくしは、ドア際に立ち、外の雨の影響でくもっているガラスを拭き拭き、
関門海峡が見える瞬間を今か今かと待ちました。

 と――列車はトンネルに入ります。

(このトンネルを抜けたら、きっと! 海と、その向こうにある九州が!!)

と、シャッターにかける指にも力が入ります。

 しかし、トンネルは終わりません。
 長い、長い、長い、長いトンネルのその途中、
わたくしはようやく思い出しました。

「関門海峡って、関門海峡トンネルを抜けて通過するんだ!!!」

 ――かくて列車はトンネルを抜け、関門海峡の「門」の方、
門司駅を経由して、小倉駅へと。

 小倉にも予定より十分以上遅れての到着となりましたが、
いくらかの余裕時間は残っております。
 そのため、無事に高速バスの予約を完了することはできました。

  が、当初計画にあった「小倉駅での駅弁購入」までは果たせず、
手ぶらにて荒尾行きへと乗車します。

 大牟田で乗継ぎをして、熊本着は12:47。
 ここでの余裕時間は13分間。

 少し遅目の駅弁を、慌ただしく購入していると――
思いもかけぬラッキーイベントが発生いたしました。

「これ、細長くできあがっちゃったから、あげるわ」

と、熊本駅の駅弁売店のおばさんが、
わたくしに、細長く仕上がったという、
熊本名物、『いきなりだんご』をおまけしてくださいましたのです!

結構駅弁食べておりますわたくしですが、
駅弁屋さんでおまけをいただいたのは初めてです。

「ありがとうございます!」
と、御礼をいいつつ乗車しました八代行きで、
にこにこしながらお弁当の包みを開きます。

omaketuki.jpg

akadori.jpg

 「うまか赤鶏弁当」が、鶏肉が非常にジューシー、外側からっとさくさくで
実に美味しく。
 また、栗あんかなにか+普通のあんこの、
Wあんであったいきなりだんごも、大変おいしゅうございました。


 満腹しつつ新八代で下りまして、
みどりの窓口で高速バスのチケットを受け取り、
高速バスに。

 そしてそのまま何事もなく、インターでおり、タクシーに乗り継ぎで
目的地駅へたどりつきまして。
 そこでの撮影を無事に完了。

 旅の目的のひとつを果たしたことに胸をなでおろしつつ、
八代までの代行バスに乗り込みます。

 ・・・不謹慎な気がして&女子高生の乗客さんもいて、あらぬ誤解を招きそうだったので
写真は撮れなかったのですが、
代行バスは――なんというか、スクールバスくらいの大きさの、
どうということはない普通のバス、でございました。

 ひみつ線のいくつかの駅に停車して、そこでぽつぽつとお客さんを下ろしつつ、
バスは八代駅につきます。

 着時刻はちょうど19:00。

 当初に予定していた八代19:50発より早い、
八代19:11発に余裕で乗れちゃう時刻です!

 かくてわたくしはその列車にのり、
日付の変わらぬ23:35に小倉に到着することができました。

kokura.jpg

「いろいろあったけど、結果としてはラッキーだったな」

とほくほくしながらホテルに到着いたしますと、
なんとそこには! さらなるラッキーが待っておりましたのです!!

「ご予約いただいておりましたシングルの部屋が満室となってしまいましたので、
 ツインのお部屋にご案内いたします」

twin.jpg

――ツインは広い! 広いです!!

 あまりのラッキー続きに、わたくし、
「わたくしはきっと、各駅停車の神様に愛されているのだ」
と確信し、各停の神様へ感謝の祈りを捧げました。

 そうして、幸せな祈りとともに、眠りに落ちていったのです――


(三日目へ続く) 

posted by 進行豹 at 23:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 製作日誌