「それをくっつけた貸切列車走らせたい!」
との思いをわたくしがこらえ切れなくなり、
Lose様代表、tO様に、企画書として「まいてつ列車」を
ご提出させていただきましたのは、2015/09/29のことでした。
そのときのtO様のお返事、
「面白そうですね! 是非やってください!
進行豹さんの自腹でなら!!」
は、企画紹介PVで
おおきくお取り上げいただきましたこともあり、
まいてつ列車を知ってくだっている方には、
ある程度響き渡っている言葉なのではないか――と、想像いたします。
で。
わたくしは「自腹でならオッケーなんだ!! 嬉しい! やろう!!」
という気持ちとともに。
「でも……まいてつの原稿書き終わって、原稿料全部頂戴して。
そのあとには多分しばらく無収入期間が発生してしまうので、
あんまりお金をたくさん使いすぎることは避けたい」
的な、非常に現実的な気持ちをもまた、しかと感じておりました。
ので。
一番最初の時点では、
「ともかくミニマム。
『乗ってるだけで楽しい』という、乗り鉄分高めの方だけが
参加してくれるイベントでやるものありだ」
という、『ヘッドマーク入手だけを目的とし、あとの部分は構わない』
的なまいてつ列車を走らせることも、考慮のうちに含んでおりました。
……その辺の考えがまとめきれぬままに、眠り、翌朝を迎えます。
明けて次の日――9/30日には
「エロゲ界隈100人インタビュー」
http://hexaquarker.com/erg100/erg_100.html
という。
わたくしと詠野万知子さんとの共著による
『とにかくエロゲ界隈の人100人にインタビューをしよう』
的な趣旨の同人誌、へと掲載する記事作成のための、
インタビューの予定が入っておりました。
どなたのインタビューかといえば、
声優――早瀬ゃょぃさんの、です。
早瀬さんは、『まいてつ』のヒロインのひとり、蓑笠凪をお演じくださる方で。
その前には『ものべの Happy End』で、うたれちゃんこと鉄砲撃レ狸をお演じくださった方でもあります。
そうしたご縁から、永井真衣さんの電車CD
http://hexaquarker.com/nagaimai_train/info.html
のジャケット撮影をご一緒いただいたことなどもあり――
わたくしは、「早瀬さんにインタビューしたい、お話お伺いしたい」
と強く思うようになり。
その気持ちに素直に従いまして、インタビューをお申し込みし、
ご快諾いただき――インタビュー当日へといたったわけでございます。
……新宿でお待ち合わせし、インタビュー場所である喫茶店に向かうみちすがら。
あれこれと世間話などしながら、わたくしは頭の片隅で、
「早瀬さんにまいてつ列車の話をしてみるというのはどうだろうか」
ということを、ぼんやり考えておりました。
早瀬さんは、キャララ! や、電気外祭りなどなどで
イベントトークを数多くこなされてらっしゃる方です。
ので、もしお力をお貸しいただけましたら――
いわゆる乗り鉄さんにかぎらず、もっといろんな方々にお楽しみいただける
「まいてつ列車」を走らせることが可能になるような気がします。
しかし……「まいてつ列車」がどこで走るかも、
その時点では全く決まっておりませんでした。
遠隔地で走ることやむなしとなった場合には、
宿泊・移動などの費用もかさみましょうし、
こうしたケースでの御礼額がいくらになるか検討もつきません。
それ以前に、そうしたレベルのぼんやりとした話をされても、
「はぁ」的に、困らせてしまうのではないか――ということも、
ひどく容易に想像できます。
ので。
「どうすっかなぁ」という気持ちをわたくしはじくじく抱え続けて。
抱えたままに、インタビュー場所へと到着し。
「いまはインタビューに集中だ」と、
気合いを入れなおしてボイスレコーダーを回し始めて――
……それからのおよそ120分間。
わたくしは、完全に「まいてつ列車」のことを忘れて、
早瀬さんのお話に――
早瀬さんのお話をもっと聞きたい、もっともっと引き出したい! という欲求だけに――
どっぷりとひたりきりましたのです。
その結果たるインタビュー記事が、

となります。(クリックで.pdfファイルが表示されます)
『求められなくなったら、喘がなくなるけど――
そことは違うフィールドでも、ずっと、声と関わっていきたい』
……この言葉を、インタビューでお聞きできたこと。
そのひとつことだけで、わたくしは、
「エロゲ界隈100人インタビューという企画を立ち上げてよかった」
という晴れがましい誇らしさを。
きっと一生、思い続けられるように感じます。
そうして、その言葉をお聞きした時。
わたくしは、悩んでいたことなどさっぱり忘れて、
こう切り出していたのです。
「あの、まいてつ列車っていうのを走らせたいんです。
お話の中じゃなく、実際の――現実の鉄道車両を貸しきって」
・・・そこから先の出来事は、
「まいてつ列車 ハチロク号 〜試走版〜 アフターレポート」
http://hexaquarker.sblo.jp/article/169584599.html
にほぼほぼ記述いたしましたので、
もう一度繰り返しては書きません。
かくして、まいてつ列車は走り。
たくさんの笑顔と喜びとをその鉄路に刻み。
次へと――レールを延伸させる。
そのご期待を、いただけるようになったのです。
ご許可をくださったtOさんの。
ヘッドマーク図柄使用をご快諾くださり、元ファイルご提供くださったCuraさんの。
道中のわたくしを、物理的にも精神的にも力強くささえてくださった田上さんの。
企画を現実化していく段階で、いくつもの問題点を未然に洗い出し、
店舗様イベントにまでつなげてくださった恭平さん、大平さんの。
店舗イベントをご開催くださった南海ブックスさんの。
貸切電車を実際に走らせてくださったことでんさんの。
そして、一緒に走り、並んで走り、追いかけて走り、
応援の気持ちを走らせてくださったみなさんの。
どのひとつのお力が欠けても、こんなに素敵なまいてつ列車は、
決して走りませんでした。
それは、間違いないことです。
けど。
それでもわたくし、『まいてつ列車』を、
『まいてつ列車』にしてくれた、
たくさんのたくさんの輝きの中で、
一番にまぶしかったものを、無理矢理にでも選ぶなら。
それはやっぱり、早瀬さんの。
あの一言だと思うのです。
『求められなくなったら、喘がなくなるけど――
そことは違うフィールドでも、ずっと、声と関わっていきたい』
――表現したいから、表現する。
――誰のためでも、何のためでもなく。
その一言に、気持ちに揺すぶっていただけたから、
「走らせたい」
「みんなの笑顔と走らせたい」
という欲望に、わたくし、素直になれたのだと思うのです。
本当に感謝しています。
ありがとうございます。
早瀬さんのインタビュー記事は、そうしためぐりあわせと
タイミングもあり、わたくしとっては特別なものとなりましたが、
橘まおさん
保科めぐみさん
水城新人さん
佑真さん
8さん
がインタビューにてお聞かせくださいました
表現することへの、ものをつくることへの、
そしてエロゲに対するさまざまな思いも。
その全てがそれぞれに異なった、
まばゆく鮮やかな輝きを放つ、
言葉と記事と、結晶しております。
そうしたインタビュー記事たちが集められた
<エロゲ界隈100人インタビューコピー誌版3巻>は、
明日12/30のコミックマーケット90の詠野さんのブース、
『東ポ18b Little Ripuka』で、
一部100円でご購入いただけます!
明日コミケにお運びになられる方におかれましては是非!!
のご入手、ご検討たまわますと幸いです。
よろしくおねがいいたします!!