2010年03月08日

シド・フィールドの「シナリオ入門」の私的レジュメ 【1:シナリオの出発点 -まずは何を書きたいのかを はっきりさせよう-】

 おはようございます!

 まずは、先日の錬電術師の製作進捗につき、ご報告申し上げます。

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【シナリオ・リライト・基礎スクリプト】

→プロットの整頓を行う。
 昨日までに書いた部分のリライトと基礎スクリプト。
 新規部分の執筆も、わりと良い量を重ねられる。


【製作進行】

→それなりに。
 本日中にご連絡・お問い合わせ・ご返信すべき事項は、
 本日中にメールにてご連絡・お問い合わせ・ご返信、
 それぞれ行わせていただきたく存じております。


【その他】

→シナリオの勉強を開始しました(後述)

 あと、最も遅くとも今月中には、
 魔術講座を更新しようと思います。

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という感じです。

 「実際書いたものと、プロットとをつっつきあわせ、
  プロットを整頓すべきは整頓し、
  実際書いたものを整頓すべきは整頓する」

ことは、“全体像を見失わない”ために、非常に重要なことであるなぁ、と昨日一日を通じまして、あらためまして感じました次第です。

 錬電術師の場合は、

「各ルートED」

「バッドED」
も、

“それぞれ、独立した・パラレルな<紺来貴一の物語の一つの終わり方>”

ではありつつも、

“<より大きな紺来貴一の物語>として意味を持つ”

ものであるよう心がけておりますので――

その辺、とりわけ徹底しないといけないように、感じております。


 ですので、私は、

「ゲームシナリオに着手するまえ、もっと準備をしておけば!」

と、思わないこともなかったりするのですが――


その辺のこと、まさに

「事前の注意」として教えてくださる一冊がございます。


 それが、私が今回 (私的)レジュメ作成に着手いたしました、

『別冊宝島144 <シナリオ入門>』
の巻末に所載されております、

「シナリオ入門[1] シド・フィールド著」

です。

(ややこしいので、以下は同書
「シド・フィールドのシナリオ入門」と略させていただきます)。


 なお、(私的)レジュメというものは、

「元文書を精読し、私なりに理解したことを、
 言葉や用例などを、私に理解しやすいようにまとめなおしたレジュメ」

となりますので――

「私が誤読していた場合、元文書の意図とずれたレジュメとなってしまっている」

――可能性もございますこと、予めご了承たまわれますと幸いです。

 
  ということで、以下、

【1:シナリオの出発点 -まずは何を書きたいのかを はっきりさせよう-】

の私的レジュメを貼り付けてみたいと存じます。



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シナリオ入門[1]_シドフィールド 私的レジュメ 2010/03/08- (不機嫌亭ゲーム班 進行豹)


<はじめに>

+ この本 (シナリオ入門[1])は、how to では無く what to本
  →「どうやるか」 ではなく 「なにをやるか」を学ぶ本

+ 前期4週間で「シナリオを書く準備をし」
  後期4週間で「実際に、(映画向けの第一章 30ページの)シナリオ書く」 
 ・・・ことを目的としたワークショップが下敷きとなっている

+ 本の読み方/使い方は、
 「ワークショップの講義内容を紙上に再現」
  →「演習問題」
  →「実際に演習を行う」
  →「次の章へ」


+ シナリオライティングは、自転車や水泳と同様 『練習すれば上手くなる』類の技術。 




<第一部 準備篇>

【1:シナリオの出発点 -まずは何を書きたいのかを はっきりさせよう-】

+ シナリオライティングは、何から始めれば良い?

  「キャラクター?」     → 強いアピールポイントだが、単体では物語の起点とならない。

  「自分自身の経験や体験?」 → 強力な素材の一つではあるが、そこを起点にすると
                 “現実”に引っ張られ過ぎ、ドラマを損ねる可能性が高い。

  「アイディア?」      → アイディアだけでは不十分。
                  <そのアイディアをどう活かすか>がなければ、起点とはなりえない。

  「シーン?」        → 場面設定は極めて重要。が、キャラクター同様、
                  単体では物語の起点とならない。

  「プロット?」       → プロットは、ストーリーラインがまとまってから整備すべきもの。
                  “物語の起点”とは、最も縁遠い。


+ つまり、必要な 『物語の起点』とは、上記要素、全てを束ね・導き得る方向性 = 【テーマ】。

(*ここでいうテーマは“『誰が・何を・どうするか』”という3要素を満たす程度の完結なストーリーラインのことで、 
 “その物語で何を描き出し、何を伝えたいか”とかいうことでは無い。
  例えば 「子供が・迷子の異星人を・発見して助け、宇宙へ返す」 は、『E.T.』のテーマだし、
  「ボクサーが・自らが失ったヘビー級王座を・奪還する」 は、『ロッキー』のテーマ)



+ テーマが決まれば、以下のようにして、シナリオを書きあげることが出来るようになる。

 →「テーマをもとに、アイディアを構成する」
 →「登場人物のプロフィールを考える」
 →「必要な調査をする」
 →「シーンを設定し、第一幕を構成してみる」
 →「第二幕、第三幕と書き進む」
 →「第一稿が完成したら、基本的なリライト」
 →「人に見せられるようになる」(以降は、状況に応じ)


+ 小説とシナリオの違い 

 小説(の、多くの書かれ方) → 「アイディアをベースにし、書きながらストーリーやキャラクターを膨らませていく」

 シナリオ(の多くの書かれ方)→ 「まず、テーマをベースにした調査。
                  “この話は、<絵(映画とかマンガとかゲームの画面)>になるだろうか?”
                  “変化の無い場面が続いてしまわないだろうか?”
                  “主人公を能動的に動かし、見てくれる人の興味を引きつけ続けられるだろうか?”。
                   →それらを明確にして、初めて書く」


+ 重要な注意点。「シナリオは、そのテーマを失っても・変化させてもならない」

   →例えば、ロッキーで 
    1:「ロッキーが交通事故にあう」
    2:「意識不明のロッキーを、エイドリアンがかいがいしく介護する」
    3:「ロッキーはその苦境からも立ち直り、チャンピオンへの意欲をより強くする」
    は『全然ありな“サブプロット”』だが、

    2:「ロッキーは意識不明、エイドリアンはかいがいしい介護を続ける」
    3:「だが、ボクサーへの保険・保護の体制は非常に不備。エイドリアンは、その苦境と戦うために――」

    となってしまうと これは、<エイドリアンの“ボクサー社会の構造不備”との戦いの物語>へとテーマが変化してしまう。

    こういうことは「目の前だけを見て書いていると、やってしまいがち」で、
    「やってしまうと(特に初心者は)直すのが非常にイヤになる」
    ので、絶対に回避すべき無駄手間。

    「シナリオは、そのテーマを失っても・変化させてもならない」


【演習問題 -あなたのテーマを、行動と登場人物にしぼって、簡単な文章にまとめなさい-】

「元々は映画カメラマンを目指していたが挫折し、今はTV局カメラマンをやっている中年男性が」
「アカデミー賞の授賞式のカメラをやることになり、撮影賞の受賞者が自分の元恋人であることを知り」
「激しく葛藤し、後悔し、決意する」 ――物語。
 

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・・・で、私、【演習問題】へは、

「全く新しいお話を一本、このメソッドで組み立ててみよう」

というアプローチをしていきたく存じております。


 順調にいけば、

(取材・調査は、今、綿密に行える余力ないので、
 “それなり”のものになってしまうかとは存じますが)

「一本のお話の骨組みが組み上がっていくのをリアルタイムで確認できる」

という、結構珍しい(? 記事となるのではないかと存じますので――

もし、その辺に興味もってくださる方がいらっしゃいましたら、
ご覧いただき――

あるいは、私と同様に 【演習問題】をクリアしていっていただけますと、非常に嬉しく存じます。

 
 ともあれ、最低限でも

「私の勉強になり」

かつ

「これから物語を書いてみたいんだけど、何をしていいのかわかんないぜ!」

という方のガイドの一つとなれますよう、

こちらもこちらで(余力範囲での)ベストを尽くし、頑張っていきたく存じます!!



 で、もちろん!
 同学習の成果、錬電のさらなるクオリティアップに繋げてまして、
より良いシナリオを、より少ないロスで書いていけますように!

今日も一日、手と心と頭とを、精一杯に、動かし続けていきたく存じます!!
posted by 進行豹 at 07:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 製作日誌
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