2012年01月13日
人生で、同じエロゲを三回買ったことがありますか? (私が、謝った自己紹介をしてしまっていたことにつきましてのお詫びと訂正)
人生で、同じエロゲを三回買ったことがありますか?
私はあります。
「六ツ星きらり」(千世)
というエロゲを、です。
最初に買ったのは、ソフマップ川越店。
たしか、ワゴンででした。
そのときは、特にどこに魅かれた、というほどのことはなく、
「ええか、豹。ワゴンエロゲはの、だぶついておるからワゴンなだけなんじゃ。
クソゲである確率は低いとはいえんが、単なる仕入れ失敗のこともある。
大事なんはの、割引率やのうて、『割安率』や。
割安感を感じるワゴンエロゲがあったらの、空気嫁を質にいれてでも買うたりや。
それが、いっちょまえのエロゲプレイヤーになるための一番の近道やさかい」
という今は亡き私の祖父、進行象の言葉に従ったまでのことでした。
帰宅し、インストールしてプレイし、私は祖父の言葉に感謝することとなります。
とにかく、ヒロインのうちの一人、星見すばるが抜群にいいのです。
(注:私の個人的感想。
たとえば、狩野さんなんかは全然ピンとこなかったみたいです)
このゲーム、プロローグですばるとHすることから物語がはじまっていくのですが、
そのときすばるが、
「星はすばる ひこぼし ゆふづつ。よばひぼし、少しをかし。
尾だになからましかば、まいて」
と、枕草子の「星はすばる」の一節を暗誦し。
「あの星、あげる。すばるの星を」
と夜空に手をかざすのでもう、私は一撃KOされました。
プロローグでそのようなイベントがあるため、
ゲーム本編で、
「他のヒロインルートに入る = すばるを振る」
ということになってしまいます。
私は、これが辛くて辛くて、
(「どんなに自分とあわないと思うヒロインでもね、豹。
攻略し、EDまでを見てあげるんだ。
例え最後までピンとこなくても、
ほんのひとつの輝く台詞、
ほんのひとつの萌える仕草があるかもしれない。
例え、それすらなくっても……
攻略して、得るものは、確かにあるから。
そう――CGモードと回想モードの達成率が、ね」
という今は亡き私の大伯父、進行熊の言葉があったので、
全キャラ攻略は果たしましたが)
そのため、他ヒロインの印象は極度に薄い――――というくらいに、
私はすばるを、とてもとても気にいったのでした。
すばるは、プレイにおいて
「露出」という、全く私に属性がない行為を好むのですが、
これも――
「私のことが大好きで大好きで大好きで仕方ないので、
『その大好きな私、および私と結ばれている自分を自慢したいのだ。
その行きついた先の行為が、つまり露出なのだ』」
――と理解することにより、乗り越えました。
遠い未来。
本当は非常に優しい性格なのですが、いろいろあってグレてしまった、
今はまだ産まれていない私の孫、進行鰐が、私の臨終の床で泣きながら、
「じいちゃん! じいちゃんの一番好きなエロゲヒロインを教えてくれよ!」
と問いかけてきたときには、ゆったりと頬笑みながら、
「すばる――星見、す、ば……」
と、そこまでを口にし。
病室の真っ白な天井の向こう。
私の眼にだけ見える満点の星空に輝くすばるへと手を伸ばして――
そこできっと、私は絶命するでしょう。
そのくらいに、私は星見すばるというヒロインを気にいっています。
もし、進行鰐の問いかけに「エロゲ」の三文字がなく。
“私の知る全ての物語のヒロインの中で” ―― という問いかけであったとしても、
私の答えは変らないでしょう。
その気持ちは現在進行形であり、また、確定された未来形で、です。
しかし。
それほどまでのお気にいりの星見すばるを擁する
「六ツ星きらり」を私は、二度手放しております。
理由は、金欠です。
どうしても急なお金が入り用だった私は、
ソフマップ川越店さんに「六ツ星きらり」を売りさばき。
数ヵ月後に、その(恐らくは私が売却したものであろう)六ツ星きらりを買い戻し。
その直後にまた、やむにやまれぬ金策のために売りさばき――
またお金ができて買い戻そうとしたときには、
……ソフマップ川越店さんの店頭にはもう、六ツ星きらりはなかったのです。
淡い後悔。
同時に、解放されたような気持ち。
天から落ちて来た星を鳥籠の中に閉じ込めて――
うっかりその籠を開いてしまい、天へと還った星を見上げているような――
そのときの私の感情は、うまくことばになおせない。
初めて経験するものであったような気がします。
……時は静かに、流れます。
やがて少しずつ稼げるようになったわたくしは、ふ、と思い立ち、
「六ツ星きらり」で検索をかけます。
千世のオフィシャル
http://www.dennoclub.com/klon/web/chise/index2.html
からリンクされているショップさんをなにげなくのぞきます。
するとどうでしょう!
「六ツ星きらり」が、「六ツ星きらりボーカルコレクション」
というデラックスかわいいミニアルバム付きで売られている(当時)ではありませんか!
お金の使い道として、これほどに正しいものを未だ私は知りません。
即座に、迷いなくポチりました。
これが、三度目の。
そして恐らくは最後の「六ツ星きらり」の購入です。
まさに今、ディスプレイから目を離し、背後のラックを振り返ってみれば、
そこには「六ツ星きらり」と「六ツ星きらりボーカルコレクション」とが
ちょこんと揃って並んでいます。
これからも、私の部屋に「六ツ星きらり」はあり続けるでしょう。
私の棺。
やすらかに眠る私の傍らに、
進行鰐が「六ツ星きらり」を静かに捧げ。
そして、私が煙となって ―― すばるの星へと旅立っていく、その日まで。
(了)
――――――――――――――――
おはようございます。
なんでいきなり上記の文なのかと申しますと、
上記をご説明申しあげますことが、
「私がしていた自己紹介のお詫びと訂正」に、
適切な説得力を与えるであろうと判断したがためです。
と、いうことで以下、まずはお詫びと訂正です。
+ + + + +
(いい感じに酔ったお酒の席等で私が口にしておりました)
「わたくしはオタクじゃないんですよねー。それが弱点」
的な発言につきましては、これを全面的に撤回し。
『私は、範囲が狭く深度が深い類のエロゲオタなんですよ』
と、訂正させていただきます。
誤解をあたえ、あるいはご迷惑をかけた関係者のみなさまには、
同訂正につき、深くお詫び申し上げます。
今後、私、進行豹のことは、
『範囲が狭く、深度が深い類のエロゲオタ』
として認識し、お取り扱いいただけますと幸いです。
あらためまして、よろしくお願いいたします。
+ + + + +
以上、お詫びと訂正申し上げましたところで、
先日の“夢路”の進捗報告を申し上げます。
先日の夢路の進捗は、
++++++++++
「夢路固有シナリオ1箱めの<637行>から
<668行>までのリライト&それに伴っての基礎スクリプトの打ち直し」
++++++++++
――というものでござました。
が、平行して進めさせていただいております
「可及的速やかな方がベター」との案件につきましては、
<1工程をご納品完了し、残り2工程>
となりましたこと、あわせご報告申し上げます!
と、いうことでとにもかくにも、
焦らず急いで丁寧に 手と心と頭とを動かしまして、
各種 作劇、執筆、制作と重ねていきたく存じます!
今日もいちにちがんばります。
そして、みなさまの本日がたくさんの笑顔と安心と安全とあたたかさとに
満ちたものとなられますこと、願います。
お互い、より良い今日をすごしましょーです!
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いろいろな発言(慮って、ここでは具体例を伏せる)を聞いてれば、
『範囲が狭く、深度が深い類のエロゲオタ』
って、誰しもが思ってましたから(笑)
ちなみに私は「うたわれるもの」を3回買っていると思われます。(1つはPS2版)
私は「EVE burst error」を随分とタイトル重複したり、
同じモノを幾つも購入していました。
PC98版を皮切りに、家庭用ゲーム機用など色々買いましたが、
今残っているのは、win98用DVD版だけになりまして、
一番始めに買ったPC98版を残していなかったことが、
エロゲ人生での最大の不覚でございます。
何であれ、思考の転機は、嗜好の転機でしょうかね。
あ、ちなみに棺に入れて欲しいのは月箱ッス(w
なんと!
「知らぬは己ばかりなり」状態だったのですか!?
うーむ。
“自分が他の方からどう見られているか”
は、思ったよりもわかってないものなのですねぇ。
私自身としては、私は
「どうみてもオタクじゃないのに・・・
どうしてこの人がエロゲ作ってるんだろ?」
と、すごく不思議に思われているのではないか、
的に見ていただいているものかと理解しておりましたです。
うーむ、やはり、毎日日誌をつけたりしていると、その言葉の端々から“本性”みたいなものがじわじわ滲みだし、形作られていくのかもしれませんですね(学習
>ひろひらさん
お久しぶりです! そして、コメントありがとうございます!
「EVE burst error」は、私も
DOS-V機(って、今死語になっちゃいましたねー)
でプレイいたしました記憶ございます!
何回も買うほど気にいったタイトルにめぐりあえる、というのは、とても幸せなことでございますですよね。
そして、私のゲーム購入歴での後悔は
「月姫がどっかいっちゃって今も見つからない」
ことでございます(泣